五山送り火【2024】いつ?時間や場所に穴場の見える場所と歴史や護摩木受付に見どころなど詳細情報

8月16日の夜、京都の夏の象徴である「五山送り火」が夜空にはっきりと映し出されます。これは祇園祭に並ぶ京都の夏の重要な伝統行事として全国的に有名です。

「五山送り火」には、左京区如意ヶ嶽の「大文字送り火」が最も知られており、他にも左京区松ケ崎の西山・東山の「松ケ崎妙法送り火」、北区西賀茂の妙見山の「船形万燈籠送り火」、北区大北山の大文字山の「左大文字送り火」、右京区嵯峨鳥居本の仙翁寺山(万灯籠山・曼荼羅山)の「鳥居形松明送り火」が含まれます。

江戸時代には、他の形の送り火も存在したとされ、左京区市原野の「い」、右京区鳴滝の「一」、西京区西山の「竹の先に鈴(または雀)」、右京区北嵯峨の「蛇」、右京区観音寺の「長刀」などが挙げられています。

送り火は、お盆の最終日に祖霊を迎えた後、再び浄土へ送り返す意味を持つ伝統行事です。

この習慣が広く行われるようになったのは、中世、特に室町時代以降とされ、仏教が庶民の間に広まった時期です(林屋辰三郎 1960などによる)。

五山送り火の起源は様々で、平安時代初期、鎌倉時代末期、室町時代中期、江戸時代初期などと推測されますが、同時代の記録にはほとんど残っておらず、主に後世の推測に依存しています。

これらの送り火の発祥が公的な記録に現れない理由は、送り火が宗教的な行事であり、地元の信仰に基づいて行われてきたため、国家的・政治的な記録に残されることは少なかったと考えられます。

現在でも、これらの送り火は地域住民によって大切に受け継がれており、1983年10月には「大文字送り火」、「松ケ崎妙法送り火」、「船形万燈籠送り火」、「左大文字送り火」、「鳥居形松明送り火」がそれぞれ京都市の無形民俗文化財に登録されています。

京都五山送り火2024いつ?時間や場所に台風について

2024年の京都五山送り火は、8月16日(金曜日)に予定されており、点火は20時から20時45分頃までの間に行われます。

イベントは、20時から始まる東山如意ヶ峰の「大文字」で幕を開けます。この火は、京都東側の標高474メートルの地点で点され、その大きさから遠く離れた場所からも観察可能です。

続く20時5分には、松ヶ崎の西山と東山で「妙法」が同時に点火されます。

その後、20時10分には西賀茂の船山で「船形」が、20時15分には大北山の「左大文字」が順に灯されます。「左大文字」の点火地点は金閣寺近くです。

そして、20時20分には嵯峨鳥居本の曼荼羅山で「鳥居形」が最後に点火されます。

8月中旬は通常雨が少ない期間ですが、近年は気候変動の影響か、台風の接近が頻繁にあります。

にもかかわらず、五山送り火は、雨天や台風があっても予定通りに行われます。過去50年間、このイベントが延期や中止になった記録はありません。

これらの事実から、極端な悪天候でない限り、五山送り火は予定どおり実施される見込みです。

【開催日】
2024年8月16日(金)

【点火時間】
大文字送り火: 20時から

松ヶ崎妙法送り火: 20時5分から

船形万燈籠送り火: 20時10分から

左大文字送り火: 20時15分から

鳥居形松明送り火: 20時20分から

【護摩木志納料金】
300円

京都五山送り火2024護摩木の受付時間や場所など

五山送り火において使用される木材を「護摩木」と称します。

この護摩木は、地元住民だけでなく観光客も参加でき、一本300円の寄付を通じて奉納することが可能です。

特に健康に悩みがある場合、自身の名前と健康問題を記入した護摩木を送り火に供えると、その病気が治癒すると信じられており、また厄払いの効果もあるとされています。

2024年の京都五山送り火での護摩木の受付場所は各保存会によって設定されていますが、受付の日時は保存会によって異なるため、注意が必要です。

先に述べたように、一般的には激しい雨が降ってもイベントは予定通り進行しますが、台風や強風などの気象状況によっては、点火の時刻に変更が生じる可能性があります。

【大文字送り火】
銀閣寺奥八神社境内保存会の集会場所(大文字山登山口付近)

2024年8月14日(水)12:30~17:00

2024年8月15日(木) 8:00~17:00

2024年8月16日(金) 8:00~10:00

【松ヶ崎妙法送り火】
武與門ビルの入口(地下鉄「松ヶ崎」駅東出口西側)

2024年8月15日(木)10:00~17:00

2024年8月16日(金)10:00~13:00

【船形万燈籠送り火】
西方寺駐車場

2024年8月5日(月)~2024年8月15日(火)8:00~16:00

2024年8月16日(金)7:00~14:00

【左大文字送り火】
金閣寺前

2024年8月14日(水)9:00~14:00

2024年8月15日(木)9:00~14:00

2024年8月16日(金)7:00~14:00

【鳥居形松明送り火】
京都市右京区嵯峨鳥居本小阪町 府道50号線 八体地蔵付近

2024年8月13日(火)~2024年8月15日(木)10:00~14:00

2024年8月16日(金)10:00~14:00

京都五山送り火2024穴場の見える場所おすすめスポット

京都五山送り火がよく見える穴場スポットを紹介します。

【鴨川デルタ】
京都府京都市左京区下鴨宮河町

【宝が池公園 少年スポーツ広場】
京都府京都市左京区松ケ崎平田町

【ノートルダム女学院近くの北山通】
京都府京都市左京区下鴨南野々神町 北山通

船形万燈籠送り火を鑑賞する際の人気スポットは、賀茂街道沿いに集中しています。

特に、賀茂川を渡る上賀茂橋や美薗橋からの眺めは、最も理想的とされています。

また、左大文字送り火については、東大寺通りに沿った平野神社やカトリック衣笠教会がおすすめの観賞地として挙げられます。

金閣寺周辺も左大文字送り火を近くで楽しむことができるスポットとして知られています。

鳥居形松明送り火の場合、嵐山の渡月橋が定番の観賞地ですが、その人気ぶりから早めの場所取りが推奨されます。

さらに、京都送り火を一望できる場所としては、京都駅ビルの空中経路や京都タワー、将軍塚が挙げられますが、これらの場所は事前予約が必要となるため、計画的に行動することが求められます。

京都五山送り火の歴史や大文字・妙法・船形・左大文字・鳥居形の文字など見どころ

夏の夜空を彩る「五山送り火」は、葵祭や祇園祭、時代祭と共に京都の四大行事の一つとされ、古都の夏の象徴的な風物詩です。

この行事は特に「大文字焼き」としても知られ、山に大の文字が炎で描かれる様子は多くの人に親しまれています。

毎年8月16日に開催されるこのイベントは、「大文字の送り火」とも呼ばれ、全国的にその名が知られていますが、公式には「五山送り火」と称されます。

送り火は、お盆の終わりに祖先の霊をこの世からあの世へ送り出すという意味を持つ伝統的な行事で、室町時代から庶民に広まったとされています。

その起源については諸説あり、平安時代初期に弘法大師や空海が始めたとする説、鎌倉時代末期や室町時代中期に始められたとする説、さらに江戸時代初期に近衛信伊が始めたとする説などがありますが、具体的な記録が残されていないため、その始まりは推測の域を出ません。

この送り火が記録に残されていないのは、仏教や祖霊信仰に根差した宗教的な行事であり、国の公式行事ではなかったからと考えられます。

今日に至るまでこの伝統行事が続いているのは、保存会の方々の尽力によるものです。

2024年も、すべての送り火が予定通り行われることで、また一層素晴らしいものになるでしょう。

京都の周辺に位置する5つの山では、「大」「妙法」の文字や、「鳥居形」、「船形」といった炎の形が浮かび上がります。

これらの送り火は、京都市によって登録無形民俗文化財にも指定されており、毎年多くの人々を魅了しています。

【大文字送り火】

京都市左京区如意ケ嶽

【松ヶ崎妙法送り火】

京都市左京区松ヶ崎の西山、東山

【船形万燈籠送り火】

京都市北区西賀茂の妙見山

【左大文字送り火】

京都市北区大北山の左大文字山

【鳥居形松明送り火】

京都市右京区嵯峨鳥居本の曼茶羅山

京都五山送り火2024テレビ中継はあるの?

2024年8月16日(水)の夜7時から8時53分まで、京都五山送り火の様子がBS11で生中継されることが決定しました。

現地へ足を運べない方にとって、この放送は非常に嬉しいニュースです。

放送では、現代美術家の村上隆さんと女優の坂井真紀さんが出演し、この美しい伝統行事を彩ります。

テレビの生中継を通じて、京都五山の送り火が全面的に点火される壮大な景色をお楽しみいただけるチャンスです。ぜひこの機会にご覧ください。

番組の詳細はコチラ>>

五山送り火の読み方

念のために読み方の確認をしておきましょう。

五山送り火の読み方は、

ござんのおくりび

となります。

五山送り火2024まとめ

京都の夏を彩る伝統的な五山の送り火は、盆の期間に輝く夏の夜空の象徴として知られています。

特に「大文字」の火が東山如意ヶ嶽に点されるのは有名ですが、金閣寺近くの大北山「左大文字」、松ヶ崎の西山(万灯籠山)と東山(大黒天山)の「妙法」、西賀茂の船山「船形」、そして嵯峨鳥居本の曼荼羅山「鳥居形」も同様に8月16日の夜に灯されます。

これらは京都五山送り火と称され、一斉に明るく照らされます。

かつては市原野の「い」、鳴滝の「ー」、西山の「竹の先に鈴」、北嵯峨の「蛇」、観空寺の「長刀」なども送り火として存在していましたが、これらはすでに行われなくなっています。

送り火は元々、盆の翌日に行われる仏教行事で、死者の霊を冥界に送り返す意味合いがあります。

この習慣は特に中世の室町時代以降、仏教が庶民に広まっていた時期に根付いたものです。

伝承によると、この夜には松明の火を空高く投げ上げて逝く霊を送る習慣がありましたが、京都五山の送り火は、山に火を点けてその場に留まる形で行われているとされます。

実際、江戸時代には山の送り火だけでなく、平地でもこの風習が見られ、松明を持って行うさまざまな形の祭りが存在していました。

これは「花洛細見図」にも描かれています。

また、京都市北部で現在も行われている松上げ行事も、この伝統的な風習と関連があると思われます。

タイトルとURLをコピーしました